ここでは渡辺ピアノ教室の指導の考え方についてご紹介します。
少し長文ですが、皆様にご理解戴きたいのでぜひお読みください。
指導の基本的な流れ
まず指導の流れをご紹介します
ピアノを初めて習う生徒さんには
●はじめにピアノはどんな楽器かご説明します
まずはじめにピアノという楽器を知っていただきたいので、まずピアノに触れる前にピアノの楽器としての特徴についてご説明させていただきます。お子さまにもご父兄の方にも分かりやすくご説明します。
●片手でピアノの感覚に慣れましょう
レッスンのはじまりは鍵盤の位置に慣れるよを使います。片手で譜読み、リズム練習(足で拍をとりながらメトロノームを使って演奏)をします。このような練習によって「譜読力」「鍵盤と指の運び方の感覚」「リズム感」「音感」などの感覚が大体6ヶ月で身に付きます。ここまでの練習でどうしても苦手な部分も出てきますが、その部分は焦らずにじっくり練習しましょう。
身に付くまで一緒にお付き合いさせていただきます。
●両手で弾きながら指の動かし方も身につけましょう
次に、両手で合わせて弾く課題曲に入ったところでテキストを1冊増やし、今度は「指の動かし方」の練習に入ります。鍵盤の触れ方を意識することによって、両手で演奏する課題曲にも手の形が反映されていきます。そして課題曲の音符が増えてきても指が対応できるようになっていきます。
●曲の捉え方も指導します
さらに音符が増えた課題曲に入ったら「曲の形式」や「曲の捉え方」を指導いたします。課題曲の音符がさらに増えた時、「音符も読めて鍵盤の位置も分かるけどなんだか上手くいかない」という状態を誰もが体験します。それは出来ないのではなく、弾き方、拍の感じ方、曲の捉え方などさまざまな要素を身につけることで少しずつ改善されます。レッスン時にその練習方法を指導いたします。

ピアノ経験者の方には
以前にピアノを経験したことのある方には、ぞれぞれの状態に合わせてご指導をさせていただきます。
例えば、次のようなことをお感じになっていたことがあるかと思います。
◇教室へ通っても指だけ覚えて全く楽譜が読めない…
◇楽譜は読めるけど指が思うように動かない…
◇音符も読めるし鍵盤の位置も分かるけどどうしてもつっかえて弾いてしまう…
◇今更こんな質問をしてもいいのか…
このような問題点も一緒に解決していきながらレッスンを進めていきたいと思います。
●ピアノ経験者のテキスト、曲選択等について
お子様につきましては、体験レッスンの時に弾いている状態をみて、こちらでテキストを決めさせていただきます。
大人の方につきましては、ご希望に合わせてレッスンをいたします。弾きたい曲がありましたら遠慮なくご相談ください。
指導の考え方(指導理念)
渡辺ピアノ教室には全くの初心者からご入会される方が非常に多いですが、どんな方でも時間を掛けてじっくりと技術を身に付け、やがて本格的な演奏が出来るような指導を心がけています。
具体的に次のような指導目標を掲げています。
・ピアノの楽しさを知ってピアノを好きになっていただく。
・趣味レベルの人でも本格的な演奏に結びつくしっかりとした技術を身に付けていただく。
・ピアノ教室から離れても自分でピアノ演奏ができるようになっていただく。
このことを実現するために当教室指導者、渡辺麗なりの指導理念をご紹介させていただきます。
ピアノの演奏の難しさ
ピアノは鍵盤を叩けば音が出ます。ですから練習をすればすぐに好きな曲が弾けるように思ってしまいます。実際にそういう方は多いですし、「30日で弾ける!」というようなことを売りにしているお教室さえあります。
しかし、ピアノは音は簡単に出ますが、本当に素敵な演奏、人に聴かせる演奏は一朝一夕には出来ません。本物の演奏には様々な技術や能力が必要になってきます。そのような力を全く身に付けず、音を出すだけの演奏では出来る曲が限られますし、その表現力は段違いになってしまいます。逆に必要な力が身に付いたとき、本当のピアノの楽しさに巡り会えることが出来るようになるはずです。
渡辺ピアノ教室は初心者の方、趣味で学ばれる方にも、ただ「音を出す」だけのピアノではなく、しっかりとした技術に裏打ちされた本格的なピアノ演奏、皆さんに聴いてもらえる演奏を身に付けていただくことを目指しています。

どのように自宅で練習をしたら良いのか
私は指導歴は16年になりますが、これまで指導をして強く感じることは、生徒さんの自宅での練習のことです。自宅でどれだけ練習をしたかによって上達度が全く変わってきます。
毎日は難しいと思いますが、定期的に練習することによって今まで弾きづらかったところができるようになったと、ささやかながらでも達成感は充分得られます。その積み重ねによって次の課題曲への意欲も高まっていきます。
自宅で練習ができずピアノ教室だけ、あるいはレッスンへ行く直前になって練習するようなことにならないよう、どうか練習も生活の一部に取り入れていただきたいと思います。定期的な練習の習慣によって日常の生活に反映されることも間違いないでしょう。
そのために、どのように自宅で練習をしたら良いのか、体験レッスンの前にお伝えいたします。
特に意識して欲しいこと ~ピアノは弾ければ満足、ではない~
その中で特に意識して欲しいことは「ただ間違えなく弾ければいい」という考え方にならないことです。それだと「ピアノは弾けてしまう=それだけで満足」になります。それは指の動かし方を全く無視をする状態に陥りやすく、音符の数が増えた曲や細かい音符の曲を弾くときに指の動かし方に違和感が出てしまい、「ピアノ=難しい=練習が面倒」という悪循環に陥りやすくなります。
趣味でピアノをはじめた方にもこの違いは是非気づいていただきたいと思っております。
レッスンノートの有効活用と自宅練習
渡辺ピアノ教室では、生徒さん一人一人にレッスンノートをお渡ししております。その日に注意された指の動かし方、練習速度、その他注意点を纏めてレッスンの最後に生徒さんとお話をし、生徒さんがノートに書きます。そのノートを見ながら自宅で練習していただいております。
そのノートを見ながら10分でも15分でも結構です。レッスンで学んだ練習方法をもとに自宅練習は定期的に行なってください。新しい発見が必ずあります。そこで楽しければ練習時間を増やせればいいのです。

分かっていない状態を作らない
もう一点、指導にあたり心がけていることは、指導の内容が分からないまま課題の曲を進めないということです。分からないまま進めると、音符が増えた時に指も頭も対応できない状態になり、結果として長くピアノを習っていたのに全く弾けない状態になってしまいます。せっかく小さい頃からピアノを習っても、大人になってまたはじめたときに一からやり直しになり、意味がなくなってしまうおそれがあります。少しでも分からないことがありましたらなんでも聞いてください。同じことでも構いません分かるまで生徒さんとお付き合いさせていただきます。
せっかくピアノを習っていたのに残念な思いは絶対にして欲しくないと心から思っております。指導を受けられる生徒さんご自身の気持ちを大切にレッスンに参加していただききたいと思っております。
私の指導の最終的な目標は「ピアノを皆様の生涯の宝物にして戴きたい」ということです。本当の意味で楽しい充実したピアノライフになることを願っています。